数寄屋橋交差点デモ
数寄屋橋にいるが、なんだか妙に物々しい。警察官がやたらと多い。青い護送車も2、3台停まっている。
交番横ではマイク持って叫んでいる男性。政府の東日本大震災復興の対応が悪い、メディアが現状を報道せずジャンクなものばかり流し続けている、云々。右翼っぽいメガホンカーが近づいてきた。
するといきなりバチーーーーーン!と道路封鎖!
頑丈な白いジャバラ門扉みたいなやつを警官6人がかりくらいで閉じている。信号が青になっても当然他の車も含め動けない。
おおーーーー、さすがは東京、都会らしい光景だ!と別のところで感心する。田舎に暮らしているとこんなのないからね。ドラマの西部警察のアクションシーンが頭をよぎる。
いやいやいつまでも封鎖されたら困るじゃないか。5分後に来るバスを待ってるのに!止めた原因作った右翼カーが、「渋滞するのも政府の対応が悪いからですよ」と叫んでいる。なんのこっちゃ。皮肉を言っているのだが、この光景自体がシニカルだ。
結局、すぐに封鎖は解かれ無事バスは来て予定通り移動できて、ホッとする。どうやらこのデモは単発じゃなくてあちこりで起こっているらしい。
そうか。
今日は3月11日だからか。
今頃気がつく自覚のない自分がちょっと心配になる。うららかな春めいた陽気にボケているのか。
バスの中、ひっそり黙祷する。
福島、岩手、陸前高田に思いをはせる。
それで亡くなってしまった知人を思い浮かべる。
どうか安らかに天に召しますように、
しっかり復興が進んでいきますように、
同じ時間を生きている自分自身、もっと何か出来るようになりますように。
思い出す、思いをはせる、というのは大事だなと思う。念を送る、気を送るというか、身体は今ここにいるが、エネルギーやパワーをモノと同じように、届ける渡すような、贈り物のような大事さがあるように思う。
例えば、誰かが見守ってくれてれば何となくわかるし、好意(厚意)として嬉しく伝わるものだから、そう思う。
デモはどうかと思うけど、おかげで思い出しましたよ。そういうことなら、デモ隊さんの目的は達成なんでしょうが。